気とは何か?
気とは,「自然宇宙に浸透する生命エネルギ-」または「根源的な生命エネルギー」と言われています。
気功とは?
「気功」とは「気」(生命エネルギー)によって、自己の免疫力、治癒力や調整力を高めて、健康のレベルを上げ、自らの生命力を養う健康法です。
気とは,「自然宇宙に浸透する生命エネルギ-」または「根源的な生命エネルギー」と言われています。
「気功」とは「気」(生命エネルギー)によって、自己の免疫力、治癒力や調整力を高めて、健康のレベルを上げ、自らの生命力を養う健康法です。
「気功」とは何かについては, 一指禅功の林厚省著「中国気功法」(たま出版)を引用させていただくと、林厚省老師は, 劉貴珍たちが1953年に命名した「気功」という名前を次のように解説しています。
『気功には, 簡単にいうと練気(気を錬る)や練意(心を練る)の意味が含まれている。
気功の「気」の字には呼吸の意味があり, 「功」の字には意識的に絶えず呼吸や姿勢を調整・練習する意味がある。』気功とは,心身の自己鍛錬法である、と述べています。
ただ、林厚省老師の以上のような「気功」の定義には, 少し足りないところがあります。
実は、気功の自己鍛錬は,気の流れを促進させることだけではないのです。もしそれだけであれば、気功は、マッサージや針灸と同じとうことになってしまいます。
マッサージや鍼灸もツボなどを刺激することで,滞っている気の流れを改善させるものです。
わざわざ時間をとり自己鍛錬として気功のトレーニングをするより,お金さえ気にしなければ、マッサージでも人にやってもらった方がよっぽど気楽にやれるというものです。
気功のトレーニングが,鍼灸やマッサージと較べて,優れたところがなければ,やる意味がないように思えることでしょう。
でもそこにはちゃんと気功の優れたところがあるのです。
気功にあって,鍼灸やマッサージにないもの,それが「気の取り込み」です。
指圧 やマッサージは,ツボを刺激して体内の気の流れを循環促進させます。
でも,気の量が増えるわけではありません。気血の流れを良くするということは、小さなコップの中をかき混ぜているようなものです。
それに対して気功は,体内の気の流れを循環促進させるだけでなく,気の量を増やす「気の取り込み」か必ず伴います。
気の取り込みとは,自然に無尽蔵にある外気(清気)を,体内に取り入れることです。
外気を体内に採り入れながら,経絡内の気の流れを促進させるのですから,『病気であればそれを治療し, 病気でなければ体を強化することができる』というものです。
今、 判っている気功に関する最古の資料は、4000年以上前とみられる新石器時代の壷に描かれている「亀の呼吸」を真似している人の絵です。 古代の人達は舞踊の動きにより健康を維持していました。これが気功の「動功」に発展していったと考えられています。
前漢時代に書かれた「導引図」が気功の原典といわれています。導引というのは態経鳥伸(ゆうけいちょうしん)などで行う治療・養生法で、関節、体の屈伸や動作、摩擦、呼吸などで体を整えて、健康で長生きするための、体系化された保健法です。
紀元前202年~紀元後8年に書かれた中国最古の医学書「皇帝内経」の中には「気」が病気といかに深い関わりを持つかが詳しく書かれています。
このように2000年前に気功は、整理、体系化されて、広く人々の間で行われていました。
この後、漢代に「傷寒論」を記した名医・張仲景や、保健運動「五禽戯(ごきんぎ)」を作り出した華侘(かだ)等により有効な治療法として用いられて今日まで受け継がれてきました。
気功という名称は、意外に新しく、1957年に劉貴珍が「気功療法実践」という本の中で、「気功」という名称を使ったのが初めです。戦後中国政府の医療事業の一貫として「中西医合作」(中国の伝統医学と西洋医学とを合体させる)の方針の下、気功を含めての中国医学が見直され、気功も体系化されました。
その後、文化大革命で旧来の物として、気功術も批判、弾圧を受け、一時衰退しました。 しかし文革の治まった後、法輪功騒動といった逆風はあったものの、整理、体系化された気功法が一般大衆に受け入れられて、再び隆盛をむかえています。
気功は元来、医療気功(仏教、道教等の宗教気功を含む)としての「軟気功」と、武術気功としての「硬気功」とに大別されます。 ここでは健康を目的とした軟気功を中心に説明していきます。
軟気功は、 「内気功」と「外気功」とに分けられます。
「内気功」は自分で行う養生気功です。 それに対して、内気功で養った気の力を外に出して、他人のために気を与えるのが「外気功」です。
中国の病院では内科、外科と並んで「気功科」がありますが、気功科では、患者に外気功を施す一方で、 患者が自分で自分の気を養っていく方法(内気功)を教えています。
気功法の種類は非常に多く、現在、中国で2000を超える流派があると言われています。 中には一見すると体操のように身体を動かすもの(動功)や、 座禅のようにじっと動かないで行うもの(静功)があります。そのほか自分をマッサージしたり叩いたり、特殊な呼吸法を用いるものもありますが、その目的は基本的には同じで、身体の中で気を整え巡らせ、 病気の原因となる滞りを除くことです。
最近、さまざまな臨床実験や研究論文で、気功による健康への効果が報告されています。 たとえば、気功により呼吸器系、心臓、循環器系、消化器系など全身の機能を調和させ、健康にすることが可能であるとか、気功をしている時の脳波、皮膚温度などを測定すると、必ず何か変化が現れるといった事です。
また中国や台湾の都市の公園では、 地域の人が集まって保健のための気功をしているのをよく見かけます。中国4000年の歴史の中で健康への効果が実証され受け継がれてきたものです。
こういった生理的な効能の他に、最近では気功による人体への生物化学的な効能についての研究もなされています。こういった科学的な研究成果が今後期待されます。 癌治療で有名な帯津良一先生の病院では、西洋医学による治療に加えて、 患者の「自己治癒力」増大や心理的安定のために、気功を取り入れて効果をあげています。このように人間を全体が有機的に関連したシステムとしてとらえ、西洋医学と、気功を始めとした東洋医学を併用して医療を行おうという「ホリスティック医療」は、今後、益々進歩し、発展して行くものと思われます。
中国最古の医学書「黄帝内経」には、気功の効果について
と書かれております。
気功は、
という三つの要素で構成されており、これらの要素を組み合わせた功法を続けることにより、以下のような様々な効果が現れてきます。
このような効果により、心身の健康が実現するのです。
ただ、気功は大変効果がある反面、誤った理解・適用を行うと危険でさえあります。
大事なことは、 個々の人々に合わせて功法や意念の正しい適用と見極めのできる、信頼できる指導者の下で自分にあったものを見つけて実践することをお薦めします。