ヨガって何?
ヨガは簡単に言ってしまえば修行法であり、
インドで生まれ、いろいろな宗教の修行法にとり入れられ、多くの年月と人々によって実践、確立されてきた『自己実現のための体系立ったメソッド』と言えるでしょう。
そのヨガの素晴らしさは、しっかりと体系だった方法だというところにあります。効率が良いといえるでしょう。個々の目指すところと得られるものは違っても、ヨガをやることによって、健康や美しさ、若々しい身体、様々な能力、幸福感など・・・それらを誰でもが得ることができます。
ヨガの起源・歴史
ヨガの起源は4千年から5千年前までさかのぼります。長い歴史の中で、多くのヨガ行者が自分の身体を通して研究し、その成果を次へ引き継いできました。そして受け継いだ世代がまた次世代へと伝えて発展していったのです。それを繰り返すうち、ヨガの経典といわれる「ヨガ・スートラ」が完成しました。
現在私たちが接しているのは、主に体を動かすための「ハタヨガ」と、瞑想のための「ラジャヨガ」ですが、ヨガとはつまり、「自分」と「他のもの」を結び調和と融合を目指すための修行法のこと。自然の摂理に決して逆らうことなく「自と他」のバランスを大切にして生きていくヨガの奥深さは、ヨガを始めた多くの人の心を魅了しています。
ヨガの流派
日本で通常行われているN.Y.やハリウッドから伝わってきているのは、ハタヨガですが、ヨガには様々な流派があることをご存知でしょうか。
1つの流派の中にもまた多くの流派があり、実際には無数の流派があると言えますがその中で代表的なものは以下の6つです。
ラージャ・ヨガは |
瞑想を中心とするヨガ。 |
ハタ・ヨガ |
肉体的鍛錬を中心とするヨガ。
ハタ(hatha)「ハ」は太陽、吸う息、凝縮を、「タ」は月、吐く息、拡大を示す。「ハタ」は陰陽合一を示す。 |
バクティ・ヨガ |
信仰、愛、献身を中心とするヨガ |
ジュニャーナ・ヨガ |
哲学的、知による識別、観察を中心にするヨガ |
カルマ・ヨガ |
無私による日常の行いを中心にするヨガ |
マントラ・ヨガ |
聖音を唱えることを中心とするヨガ |
ヨガの流派はこれら6つに分かれますが、6つがくっきり独立しているというものではありません。実際にはいくつかの流派にまたがったヨガが行われることが多いようです。
現在日本で単にヨガと言われているのはハタ・ヨガです。
今話題になっている、ホットヨガ、パワーヨガ、アシュタンガヨガ、アイアンガーヨガなど多くの人気のヨガは、ハタ・ヨガの中の一つの流派です。
ハタ・ヨガの教科書というか教典として『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』があり、そこには、ハタ・ヨガはラージャ・ヨガに至るための段階であるとされています。つまり、生理的、肉体的な鍛錬を経て、精神的なものへとつながっていく・・・という体系づけがされています。
いづれにしても内面の探求という要素はすべてのヨガに共通で、最終的な目的は同じと言えます。
さて、そのハタ・ヨガですが、ハタ・ヨガは肉体的な座法(ポーズ・アーサナ)と呼吸法を中心としたスタイルです。
そのハタ・ヨガは現在では様々な流派が生まれています。以下がその主なものになります。
■ハタ・ヨガの様々な流派
アイアンガー・ヨガ |
インドのプーナに拠点を持つB・K・Sアイアンガー氏が創立したスタイル。熱心な研究と研鑚を積み、解剖学に基づく正確なヨガの体位法、呼吸法のメソッドを確立。正確さをとても大切にし、ポーズの完成のためさまざまな補助器具を用いるのが特徴。 |
アシュタンガ・ヨガ |
インドのマイソールに拠点を持つS・Kパタビジョイス氏によって確立されたヨガスタイル。決まった一連のポーズを決まった呼吸法とともに流れるように行うのが特徴。動的なヨガ。
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インテグラル・ヨガ |
シヴァナンダの一派であるスワミサッチダナンダ氏が提唱したスタイル。インテグラルとは「総合」という意味で、ポーズや呼吸法だけではなく、生活全般においてヨガ的な生き方をすることが大事という。
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パワー・ヨガ |
ヨガ(ヨーガ)に筋肉トレーニング的要素の入ったヨガ。ポーズの静止時間が長めで動的なヨガ。 |
ホット・ヨガ(ビクラム・ヨガ) |
季節に関係なく高い温度の環境を作り出し、その中でヨガ(ヨーガ)を行うスタイル。ビクラム・チョードリー氏が考案。
高い温度でヨガを行うことで身体を痛めないという考えに基づく。
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